ニュースリリース

2018年10月31日

EY、最新のヘルスケアレポート「New horizons」を発表 

医療機関は費用削減と健康に集約した取組を確立する必要がある

プレス窓口
EY Japan

複合的サービスを提供するプロフェッショナル・サービス・ファーム

ヘルスケア業界の今後の成功のカギは、業務プロセスの最適化と賢明な投資
  • オランダの医師と英国の利用者は自国の医療制度に対して肯定的
  • ヘルスケアビジネスに求められるのはデータの収集、共有、結合するケイパビリティの向上

EYの年次レポート「New horizons, insights on the future of health」 によると、医療機関は、将来的な発展を望むのであれば、費用を削減し、より良いヘルスアウトカムを提供すると同時に、投資も行い、予防医学を重視した戦略を導入しなければならないという課題に直面しています。本レポートは、利用者の間で高まっているパーソナライズされたヘルスケアへの需要およびテクノロジーの進歩が、どのようにヘルスケアの提供やビジネスモデルを世界規模で変革しているのか、その動向を探っています。

本レポートは、医療機関が社内のプロセス、手続き、患者との接点を入念に検証して、無駄や非効率なエリアがあればそれを特定し、取り除いていると述べています。また多くの組織がRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)、AI (人工知能)などの新しいテクノロジーを活用してヘルスケア提供、業務プロセス、症例管理をシステム化することで、どのようにコスト削減が実現するのかを模索しているとも報告しています。それと同時に、多くの組織が仮想インターフェイスや遠隔患者モニタリングなどの新技術によって、いかに患者エクスペリエンスや利用者エクスペリエンスを向上させることができるのかを探っているとも言及しています。

また、先進的な医師や利用者がデジタルヘルスツールをどのように活用しているかを明らかにすべく、本レポートには英国、オーストラリア、オランダのヘルスケアの利用者および医師を対象にEYが行った、予備的調査の結果も含まれています。全体的に見ると、半数近くの利用者(45%)と半数以上の医師(57%)が自国のヘルスケア制度がうまく機能していると考えています。ただし調査結果は国によって、また医師と利用者によって異なり、オランダの医師と英国の利用者は、より肯定的な見方をしていました。

新しいテクノロジー活用の点では、医師は患者の安全性と臨床の卓越性を高め、利用者とのコミュニケーションを円滑にするテクノロジーの利用を最優先に考えています。62%の医師がバーチャル技術を用いた患者とのコミュニケーションを肯定的に見ており、3分の2以上の医師(68%)が患者がスマートフォンを使って生体情報を収集・送信することのメリットを認めています。同様に、75%の利用者が生体情報を、70%の利用者が患者生成データを、医師に共有することに非常に前向きな回答をしています。

EY グローバル・ヘルス・セクター・リーダーのDavid Robertsは次のように述べています。

「今や利用者は、自らの生活がテクノロジーの力で簡単かつスピーディで便利になることに慣れています。そのため、彼らはヘルスケアサービス全般にわたって、よりシンプルで連携の取れた、インタラクションを期待しています。また、彼らが自身の生活の他の部分で経験しているような、コネクティビティ(接続性)、モビリティ(移動性)、スピード感、リアルタイム感、透明性、および自らによる方向決定のためのツールがヘルスケアのエコシステムから提供されることも望んでいます。そのため、現在のヘルスケア制度は、適切な利用者エクスペリエンスを設計するために投資していかなくてはなりません。」

本レポートはまた、医療機関は、利用者エクスペリエンスを向上させるシステムに投資することに加えて、情報共有のケイパビリティを向上させること、また何が健康を増進させ、何が疾病を引き起こすのかをより深く理解するため、これまで以上に新しい情報源を探索し、新しいデータの組み合わせ方を見出すことに力を入れる必要があると述べています。

さらにDavid Robertsは次のように語っています。

「将来的にヘルスケア企業の価値がどこにあるかと言えば、それはデータをただ所有していることではなく、アルゴリズムやアルゴリズムが生み出す洞察を活用し、参加型のヘルスケアエコシステムを構成する全ステークホルダーに関係のある形で、ヘルスアウトカムに影響を与える能力にあります。医療機関が、将来も全面的に市場に参加するためには、データを活用することのできるデジタル戦略と、データがもたらす洞察に迅速に対応することのできるオペレーショナルモデルを有していなくてはなりません。」

※本プレスリリースは、2018年10月2日(現地時間)にEYが発表したプレスリリースを翻訳したものです。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。

英語版プレスリリース:
Health organizations need to minimize costs and build wellness focus, EY New horizons annual report shows

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EYは、アシュアランス、税務、トランザクションおよびアドバイザリーなどの分野における世界的なリーダーです。私たちの深い洞察と高品質なサービスは、世界中の資本市場や経済活動に信頼をもたらします。私たちはさまざまなステークホルダーの期待に応えるチームを率いるリーダーを生み出していきます。そうすることで、構成員、クライアント、そして地域社会のために、より良い社会の構築に貢献します。
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本ニュースリリースは、EYのグローバル組織のメンバーファームであるアーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッド(EYGM)によって発行されています。EYGMは顧客サービスを提供していません。

 

EYのグローバル・ヘルス・セクターについて

世界中のヘルスケアのシステムおよび組織は、かつてないほどの不安定な状況に置かれています。高齢化と新興マーケットの成長が医療費の高騰に拍車をかけている中で、バリューとアウトカムに新たな焦点が置かれるようになっています。モバイルヘルスやデータアナリティクスは、ヘルスケアのサービス提供をより良いものにすることを約束していますが、同時にヘルスケア業界以外のセクターから競争相手が参入する結果にもなっています。こうした傾向は、政府機関、医療費負担機関、ヘルスケア提供機関に、「ビッグデータ」からどのような知見を引き出すか、新しい形の提携をどのように模索するのか、ビジネス効率をどのようにさらに押し上げていくのか、などの数々の難問を突き付けています。

EYのグローバル・ヘルス・セクターは、アシュアランス、税務、トランザクション、アドバイザリーのプロフェッショナル4千人以上から構成される、ヘルスケアセクターに特化したグローバルネットワークで、メンバーはヘルスケアとビジネス全般における様々なバックグランドを持っています。この世界に広がるネットワークによって、私たちはリーディングプラクティスとソリューションを世界中で迅速に共有することができ、クライアントの皆様のニーズに応えるため多様なサービス提供チームを展開することができます。詳しくはey.com/healthをご覧ください。

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