ショウ氏(67歳)が1978年にバイオ酵素企業バイオコン社を立ち上げた時、従業員はわずか2人、資本金は500米ドルに過ぎませんでした。しかし、その後、バイオコン社は従業員数11,000人を超える企業に成長し、2019年度の売上高が8億米ドルに達するという、アジアで最強のイノベーション主導バイオテクノロジー企業の1つとなりました。バイオコン社とそのグループ会社は世界の医療分野に持続的なインパクトを与えています。同社の貢献により糖尿病に苦しむ何百人もの人たちが高品質なインシュリンを手頃な価格で入手できるようになった一方で、がんや、リューマチなどの慢性疾患と戦うさらに何百万もの人たちが、手頃な価格のバイオ後続品を利用できるようになりました。
WEOYの選考委員長で、Moose Toys社の会長兼共同CEOのマニー・スタル(Manny Stul)氏は、次のように述べています。
「ショウ氏は、人にインスピレーションを与えることのできるアントレプレナーです。彼女は、強い意志、困難にもめげずに挑戦し続ける力、イノベーションへの意欲が、長期的価値を生み出すことができることを証明しています。選考委員一同、ショウ氏が過去30年にもわたって会社の成長を促進し、維持している能力を高く評価しただけでなく、彼女の高潔性と世界中に大きなインパクトを与えている社会貢献活動に対する情熱にも感銘を受けました。ショウ氏が築き上げたインドで最大のバイオ医薬品会社は、思いやりのある資本主義(compassionate capitalism)を基盤として、会社の利益より患者のニーズを優先させる企業です。」
バイオコン社 会長兼社長のキラン・マズムダル ショウ氏は次のように述べています。
「アントレプレナー精神とは、端的にいうと問題を解決するということです。最大のチャンスはしばしば、最も大きな困難を体験している時にやってきます。私はこのことを、アントレプレナーとして歩んできた道のりにおいて一環して体験してきました。私のビジネスの焦点は、世界の医療への貢献と、世界中の誰もが病気から命を守る医薬品を入手できるようにすることです。しかし、私のアントレプレナーとしての使命には、単に株主に価値を提供するという以上のものがあると考えています。富を生み出すことで、変化をもたらすきっかけとすることができます。そして、すべてのアントレプレナーは、自身を取り巻く世界と事業を営むコミュニティに対して責任を負っています。経済が発展していくためには、女性もまた非常に重要な役割を果たしています。しかし、女性の貢献はあまりにも長い間軽視されてきました。より多くの女性が起業の夢を追いかけられるよう勇気づけるために、WEOYのような舞台を活用することが重要です。私がこの栄誉ある賞をいただけたことを、大変光栄に思っています。」
EYグローバル会長兼CEOのカーマイン・ディ・シビオは次のように述べています。
「アントレプレナーとは、明確なビジョンを持って行動を起こし、目標に向かって邁進する人のことです。彼らは、注目に値する企業やサービスを立ち上げることで、イノベーションを引き起こし、成長と成功を生み出し続けます。ショウ氏の低価格で利用可能な最先端の代替医薬品を開発することへの情熱によって、手頃な価格の医療が世界中の患者コミュニティにもたらされています。イノベーションを加速させる彼女の力によって、バイオコン社は非常に大きな成長を遂げただけでなく、慢性疾患に対する同社の治療ポートフォリオを多様化させることができました。ショウ氏は、真の意味で人を奮起させるようなWEOY受賞者です。」
EYグローバル・アントレプレナーシップ・リーダーのスタシア・ミッチェル(Stasia Mitchell)は、次のように述べています。
「ショウ氏は、長期的価値を創出することにおいて卓越した実績を有し、世界中の何百万もの人々の生活をより良い方向へ変えていくという明白なビジョンを描いています。そのようなショウ氏は、まさにWEOY受賞にふさわしい人物です。世界中の人々が医薬品や医療を手頃な料金で利用できる。その実現にショウ氏が与えた影響は、これから何十年先までも続いていくくことでしょう。ショウ氏は、他のアントレプレナーたちにこれからの道筋を示す灯台のような存在です。」