ニュースリリース

2020年7月20日

EYグローバルインテグリティレポート2020を公表

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による危機が企業倫理に与えた影響による、 グローバルビジネスの分断

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EY Japan

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  • 回答者の90%は、COVID-19が引き起こした混乱が倫理的な事業活動にリスクをもたらすと考えている。
  • 取締役の43%は、パンデミックがビジネス倫理の向上につながる可能性があると考えているが、これに同意する一般従業員は21%のみである。
  • 取締役の55%は、管理職が職業人としてのインテグリティを実践することに自信を持っているが、これに同調する一般従業員は37%のみである。

EY Japanは、グローバルインテグリティレポート2020「企業の誠実性にとって正念場となるか?」を公表しました。このレポートは、前回までの不正行為グローバルサーベイシリーズの続編です。

企業がCOVID-19による危機の先を見据え始める中、EY グローバルインテグリティレポート2020により、パンデミックの影響による企業倫理に関する組織内の認識に乖離があることが明らかになりました。

この調査結果は2020年2月までに33の国と地域約3,000人を対象とした調査の一部であり、企業が激動の時代に直面する倫理的課題について分析しています。さらに、4月のCOVID-19による危機の最中に、中国、ドイツ、イタリア、英国、インド、米国の6カ国の企業の全職階を含む従業員600人に対して、追加調査を実施しました。

危機の最中に実施した調査の回答者の多く(90%)は、COVID-19による混乱は倫理的な事業活動にリスクをもたらすと考えていますが、コンプライアンスへの影響について、取締役および上級管理職の回答と一般従業員の回答との間に乖離があることが懸念されます。調査対象の取締役の43%および上級管理職の37%は、パンデミックが変革とビジネス倫理の向上につながる可能性があると考えていますが、これに同意すると思われるのは一般従業員の21%にすぎません。

調査では、組織内の誠実性に対する認識の乖離の兆候はパンデミック以前から職階毎に明らかであったことを強調しており、取締役の半数以上(55%)は、管理職が職業人としてのインテグリティを実践すると考えているのに対し、これに同調する一般従業員は37%にすぎません。一方で、取締役の半数以上(55%)は、短期的な利益のためにインテグリティを犠牲にする管理職が自組織内に存在すると考えています。

EY Global Forensic & Integrity Services(EYの不正調査、不正対策、コンプライアンス専門サービスライン) のリーダーであるアンドリュー・ゴードンは、次のように述べています。 

「私たちは、世界経済がこれまでに経験したことのない急速な変革の渦中にいます。
過度な重圧の下では、組織が迅速に対応すべき道徳的・倫理的決定は厳格な監視下で行う必要があります。リーダーは、全職階の従業員が誠実に行動すると信頼しなければなりません。このようなトップの気概は重要ですが、一部の従業員は、取締役会や上級幹部が正しい選択を行うと信頼していないことが明らかになっています。今こそリーダーがすべてのステークホルダーに対して正しく行動することへのコミットメントを示し、確実に実行に移す時です。」
 

信頼とデータインテグリティの欠如が、ビジネスの成果を依然として妨げている

COVID-19のパンデミック以前から、一般従業員の過半数(53%)は、管理職が事業に関連する法律、行動規範および業界規制を遵守していることについて、それほど信頼していませんでした。さらに、全回答者の13%が、キャリアや報酬アップのために第三者による非倫理的行動に目をつぶる可能性があると回答しており、その比率は取締役においては20%に上昇します。

また、賄賂を受け取る意思があると回答している取締役および上級管理職は、一般従業員(3%)の4倍以上にあたる12%に昇ります。さらに、取締役の14%および上級管理職の15%は、規制当局などの外部関係者を欺くことを厭わないと回答しています。

調査では、企業が自社のデータ保護ポリシーに対して過剰な自信を持っていることがわかりました。回答者の86%が、自身の組織は顧客データのプライバシー保護に必要なあらゆる対策をとっていると回答していますが、回答者の59%が、GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)などの適用されるデータプライバシー規制について、従業員トレーニングを行っていないことを認めています。

パンデミックの直接的な結果として、深刻さが増した課題もあります。4月のCOVID-19による危機の最中に行われた調査で、回答者の33%は、市況の悪化は別として、従来の働き方の崩壊とリモートワークの増加が、自組織の倫理的な事業活動における最大のリスクであると回答しています。さらに、回答者の28%は、サプライチェーンの断絶と従業員の福利厚生費および給与の削減(24%)により、企業や従業員の倫理に対するリスクが高まると考えています。

さらに、ゴードンは次のように提言します。

「COVID-19以前から既に信頼とインテグリティの欠如は課題となっていましたが、パンデミックにより高まったリスクもあります。今重要なのは、組織がこのようなリスクにどのように対処するか、どのような行動をとるか、どのようなフレームワークを導入するかです。」
 

インテグリティの実践は利益をもたらす

こうした激動の時期にもかかわらず、主要調査対象者は、インテグリティをもって事業活動を行うことにより、レピュテーションの向上(50%)、新規顧客の獲得(41%)、優秀な人材の維持(40%)など、自組織に大きな利益をもたらす可能性があると考えています。

また、ゴードンは以下のように述べています。

「企業がその将来の再編成に着手するにあたっては、パンデミックを変革のきっかけにしなければなりません。上級管理職はリーダーシップを発揮し、インテグリティを業務の中心に据え、企業文化とコンプライアンスプログラムを評価することにより、非倫理的行動に対する適切なアプローチを確立する必要があります。誰に監視されていなくても正しく行動することへのコミットメントを示す組織は、このパンデミックから、より強く、より団結した組織として浮上するでしょう。」
 

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調査について

2020年1月から2月にかけて、世界的な市場調査会社のイプソス・モリが、33の国と地域で抽出された大規模な組織や公的機関の取締役、上級管理職、管理職及び一般従業員を対象に現地語で2,948の調査を実施しました。さらに、2020年4月のCOVID-19のパンデミックの最中、中国、ドイツ、インド、イタリア、イギリス、アメリカで上記回答者に対して、600の追加インタビューを実施しました。  

EYについて

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