国境を越えた税務係争

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税務当局は海外の状況や国境を越えた取引をより重視するようになり、移転価格やサプライチェーンに狙いを定めるようになっています。EYはその強力なグローバルプレゼンスや実務経験により、国境を越えた税務係争に関わるグローバルリスクをプロアクティブに評価するための支援を提供します。

EYができること

国境を越えた取引や状況において税務争訟が発生したり、複数の国が争訟に関わっていたりする場合、EYは貴社と協働し、直面する争訟への対応の選択肢を明確化して比較、検討する戦略を策定するほか、代替的な戦略が貴社のグローバルな基盤に与え得る影響を評価します。

  • 税源浸食と利益移転(BEPS)

    BEPSの枠組みが経済協力開発機構(OECD)によって策定、実施されたことを受け、企業には、事業の再評価が求められています。私たちは、国境を越えた大規模な係争を生み出すと思われる側面に特に注意しながら、この新しい環境において求められる持続可能な税務フレームワークの策定を支援します。

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  • OECDによるBEPS防止措置実施条約(MLI)

    BEPS防止措置実施条約(MLI)により、国や地域は条約に基づいて、BEPSパッケージに盛り込まれた推奨項目を速やかに実施することが可能になります(最低限必要な措置を含む)。MLIには75を超える国や地域が署名しており、国境を越えた税務基準に対するこれまでで最も重要な進展の一つとなっています。事業構造、取引、そして潜在的にはビジネスモデルそのものにも影響を与え得るものであり、条約の解釈や適用に関して大規模な係争が生じることが予想されます。

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  • 係争アプローチ

    税務係争への対応には、さまざまな形態や段階があります。税務のあらゆる領域において、税務調査が差し迫っていたり、調査中であったり、それが争訟に発展したりしたときに、納税者の状況を適切に位置づけることで、係争を避け、税務調査リスクを最小限に抑えることは可能です。EYでは、計画的なアプローチで税務係争リスクに対応します。

    • 関係会社間取引の計画および実行段階での強力なサポートの提供
    • 事前プランに基づいたコンプライアンスサポートの実施状況のモニタリング、および係争リスクが高まる結果となる事案が発生したときの適切な書類の適時の作成
    • 税務当局からの質問に適時、組織的かつ一貫した回答をするため、企業の税務部門と定期的にコミュニケーションを取る
    • 納税者による税務当局対応を、効率的、組織的かつ能動的な方法で管理する。不透明性を払拭(ふっしょく)し、大規模な係争の可能性を最小限に抑えるには、積極的な姿勢こそが企業にとって最大の防御策となる

    EYは、企業の目標の達成につながる係争戦略策定を支援します。このような戦略では、事前の強力な計画策定、必要に応じた予防的な(移転価格に関する)係争アドバイス、事前確認制度(APA)の検討、国内での行政不服審査に続く税務調査対応、裁判外紛争解決手続き(ADR)が利用可能かどうかのレビュー(能動的な共同調査プロセスなど)、租税条約の相互協議(MAP)規定に基づいた所轄官庁への解決支援申請の準備および実行、訴訟のサポートなどが多く行われます。

    私たちは、クライアントが事業展開している業界、国または地域における政策や手続きの進展に精通しており、能動的に行動し、状況に応じて適切に対応するアドバイスをいたします。

  • 事前確認制度(APA)

    APAは、関係会社間取引における税務上の取り扱いを確実なものにすることを目的としており、グローバルな税務リスクを管理、削減しようとする場合に重要なツールになり得るものです。税務上の確実性に加え、最大の難関である移転価格問題に対して能動的選択肢であるAPAを戦略的に活用すれば、移転価格調査と比べて時間やコストの節約になることが多く、移転価格課税の可能性からも解放されます。加えて、経験豊富な税務当局とAPAを行えば、経験の少ない税務当局に有益な印象を与えることができます。

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