長期的価値(LTV)創造に向けた非財務情報開示のあり方とは?

~IIRCとSASBの経営統合のその先~

2020年11月、国際統合報告評議会(IIRC)とサステナビリティ会計基準審議会(SASB)は、財務資本提供者向けに、企業価値や持続可能性に関するスタンダードの全てを網羅した、包括的かつ全体的な報告の枠組みを提供するために、両団体を経営統合させ、バリューレポーティング財団を設立すると発表しました。

2020年以降、世界では非財務情報やサステナビリティに関する指標整理が活発化しています。2021年1月には、世界経済フォーラムのIBCが発表したステークホルダー資本主義に向けた指標を、日本企業7社を含む世界61社のリーダーが支持しています。また、IFRS財団も非財務情報の基準開発に前向きな姿勢を見せています。

日本でも、政府が2050年までの脱炭素社会実現を宣言して以降、多くの企業や投資家の気候変動に対する取り組みが本格化し始めました。さらに、コロナ禍は産業の新陳代謝を加速させ、各国のデジタルと気候変動対策を中心とした新たな産業構造への移行、経済の秩序作りがスタートしています。

IT技術革命以降、企業の貸借対照表から分かる企業価値は全体の20%程度と言われ、今の会計制度では企業の真の価値は見えないと思われています。EYでは、企業の価値創造を支えるさまざまな無形資産を可視化し、真の企業価値を示すために、長期的価値(Long-term value 、LTV)フレームワークを開発しました。

今、まさに企業価値に対する考え方や開示のあり方が変わろうとしています。今回のIIRCとSASBの経営統合を受け、統合の背景や狙い、今後の指標に関する標準化の行方、また、企業価値や開示の考え方について、SASBやアセットマネージャーを交えて、最新の知見を共有しながら議論します。

プログラム:

10:00 開会の挨拶
10:05 基調講演「Overview of SASB and the Sustainability/ ESG Disclosure Landscape」
    Katie Schmitz Eulitt, Director, Investor Outreach, SASB
10:35 「長期投資におけるESG情報の活用方法」
    岡村慧 ニューバーガー・バーマン インベストメント・スチュワードシップ・ディレクター
10:55 パネルディスカッション
11:30 質疑応答
11:50 EY Long-Term Value
12:00 閉会

日時:2021年4月23日(金)10:00~12:00
参加費用:無料
言語:日本語、一部英語(同時通訳あり)
主催:EY新日本有限責任監査法人

講師・パネリスト:

Katie Schmitz Eulitt
Director, Investor Outreach – SASB

サステナビリティ会計基準審議会(SASB)の創設以来のメンバーであり、現在SASBで、預り資産48兆ドル、57社に及ぶアセットオーナーやアセットマネージャーからなる投資アドバイザリーグループのリーダー。また、投資家に対する財務上重要なESG関連事項における会社のパフォーマンスのコミュニケーションに関するマーケット基準の策定に関わる。さらに、「ESG Integration Insights」やアセットクラス、市場、投資戦略にまたがるSASBのツールの活用を調査するケーススタディ・シリーズの企画推進に関与。

岡村 慧
ニューバーガー・バーマン インベストメスチュワードシップ・ディレクター

ニューバーガー・バーマン日本株式ESGエンゲージメント戦略のインベストメント・スチュワードシップ・ディレクターを務める。前職では公的および企業年金基金の代理として、日本企業へのESGエンゲージメント活動の監督業務や、ボトムアップ戦略のためのESGリサーチ活動などに従事。現在、アジア・コーポレートガバナンス協会(ACGA)ジャパン・ワーキング・グループのチェアを務める。

江良 明嗣
ブラックロック・ジャパン株式会社 インベストメント・スチュワードシップ部長

2011年ブラックロック・ジャパン入社、運用部門インベストメント・スチュワードシップ部長として現在に至る。日本経済団体連合会(経団連)、経済産業省などのコーポレート・ガバナンスに関するさまざまな社外ワーキング・グループに数多く参加。

銭谷 美幸
株式会社レノバ 社外取締役

大学卒業後、野村総研入社。外資系運用会社、上場企業CFO、地銀副頭取などを経て2013年第一生命入社、現在は、第一生命ホールディングス㈱経営企画ユニットフェロー兼第一生命保険㈱運用企画部フェローとして、グループのサステナブルファイナンス全般を推進。レノバ社外取締役には、2020年6月より就任(現任)。経済産業省、環境省、外務省などの委員歴任。2020年6月からGSG国内諮問委員会委員(現任)、同年7月より連合総研「ESG-S指標に関する調査研究委員会」委員(現任)。2021年2月よりSASBAPAC WG Co-Chair就任。

牛島 慶一
EY Japan CCaSSリーダー プリンシパル

前職にてCSR・サステナビリティ戦略、事業開発支援、経営品質向上、包括的リスクマネジメント、戦略的コミュニケーションを担当。CSRと経営の融合を推進し、プロセスのグローバル展開、社の理念およびグループビジョン実現に尽力。2014年よりEYサステナリビティ関連サービス(Climate Change and Sustainability Services)のジャパン・エリア・リーダー。

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